2023年12月30日土曜日

2023年買ってよかったもの

安定化電源TEXIO PPX20-5

直流電源装置はいままでRIGOL DP831Aを使っていました。まぁ直流電源装置としてはごく普通の機種だと思います。

ただ、UPSなどを開発していると電池の評価が不可欠で、そのためには記録機能が重要です。残念ながらDP831Aの記録機能は余り充実しているとはいえません。

そこでテクシオに相談してみたところ、提案されたのがPPXです。

USBメモリに明示的に記録、uA単位まで計測、1秒以下でのサンプリングも可能、熱電対(フロントパネルに差込口がある)と同時に記録可能、など電池の評価にうってつけです。



スジボリ堂さんの「【量産型】BMCタガネ 幅0.50mm

プラモデルの仕上げにつかうタガネです。彫刻刀の平刀みたいなやつ、ただし幅が0.5mmです。

これまでプリント基板のパターンをカットする時にはデザインナイフを使っていたのですが、パターンに比べて刃が大きいので隣接するパターンやレジストに傷を付けないためにかなり神経を使いました。

でも、BMCタガネは弊社プリント基板の標準配線0.4mmとほぼ同じ幅! 

その威力はこちらの動画をご覧ください ^ ^ 動画では少し強く切りすぎですが、初めてなので許してください。なにせ初めてなのに一発で成功するほど使いやすいのです!



微弱電流レンジのある交流/直流クランプメーターMT-119

クランプメーターといえば交流でアンペア単位のもの、というイメージだったのですが、これは直流対応でしかもミリアンペアから計測できます。精度はそれなりですが、でも「動作中のものを止めたくないけど、電流どのぐらい流れているんだこれ」っていう状況でサクッと電流をしることができるのはとてもありがたいです。

また今年は交流電流案件も多かったのですが、そっちでも自分の作ったカレントトランスとの比較ができて、助かりました。


DMM インステック GDM-8342

今までずっとハンディ型のテスター / DMMで生きてきましたが、デモを見て据え置き型を買いました。抵抗値がパッと表示される! レンジをガチャガチャ切り替えなくて良い!! ってのは据え置き型DMMに共通の特徴ですね。


三和電気計器 テストリード TL-A7M2

テスターリードにかぶせるとブレッドボードにそのまま刺さる細いピンに変換できます。ブレッドボードの他にXHや5051や丸ピンのICソケットにそのまま刺すことができます。

……という製品はこれまでもありましたが、この製品の良いところは形状記憶合金製だということです。細いピンがひん曲がってもヒートガンで炙るとまっすぐ元に戻ります。



今年作ったもの(JLCPCB発注履歴) - 2023年

今年一年お世話になりました。2023年の実績です。JLCPCBへの発注履歴をベースにしているのでユニバーサル基板だけで終わったものや忘れているものもあります……。

見事に受託ばっかりです。おかげさまで売上はハードウェア中心に切り替えて以来、初めて大台に乗りましたけども……来年はもっと自社製品を増やしたいと思います。

って毎年言ってますが……。

電池駆動で待機電流減らしまくった回路、ESP32C3/S3、省エネマイコンMSP430、NiMHを使ったUPS、ニキシー管時計……そのへんでいろいろやりたいです。

来年もどうぞよろしくお願い致します!

■一覧■

カレントトランスからの入力をESP32で飛ばす基板(設計〜試作:B2B)

美容機器のプロトタイプを3Dプリント(設計〜試作:B2B)

ESP32で気温湿度ダストカウンターSPS30のデータを送信する基板実装(設計〜試作:B2B)

Spresenseと距離センサーを接続するレベル変換基板(設計〜実装:クラウドワークス)

STM32実装手配案件(手配:B2B)

廃業した会社のCNC装置の基板をリバースエンジニアリング(設計〜製作:ココナラ)

電池駆動でESP32から気温と湿度データを送信する省エネ基板(設計〜量産:B2B)

電池駆動でESP32から熱電対から取得したデータを送信する省エネ基板(同上)

Spresense+LTE+カメラで無人撮影局用MSP430ベースのUPS基板(設計〜製作:クラウドワークス)

ESP32でのモーター/ヒーター制御・監視基板(設計〜製作〜量産支援:ココナラ)

CH552でのチューインガムサイズのLi-ion電池付USB充電型LEDライト基板(設計〜試作:クラウドワークス)

Raspberry Pi用信号レベル変換アダプタ基板(設計〜試作:B2B)

ゴルフ練習機用Ni-MH対応UPS基板(設計〜製作〜量産:クラウドワークス)

Ni-MH電池用環境温度・電池表面温度計測基板(設計〜製作〜量産:クラウドワークス)

FPC変換基板(設計〜試作〜量産:B2B)

幼稚園バス閉じ込め防止用デバイスおよび電池監視デバイス(設計〜試作:ココナラ)

Xbee変換基板(設計〜試作〜量産支援:B2B)

2023年12月14日木曜日

コテ先J

これがベスト、って話ではないですが、コテ先、ここ数年はJ型を使ってます。

// 「これがベスト」は宗教論争に発展しますので ^ ^

コテ先を交換するのは、極悪非道な「サーマルビアなしの両面ベタGNDに端子台をつける」ような時に高熱量5Dを使うぐらい。

表面実装もピンも端子台もあるような基板をさくさく作っていくときにコテ先変えなくて良いので、気に入ってます。

点でも線でも使えるし、曲がった太いところは熱量多いので大きなベタGNDでも楽。曲がった内側にはハンダを溜めやすいのでリード線のハンダメッキやUEW線の被覆向きがさくさく進む。

さらに回せば「J」ではなく「∩」の向きでも使えるので基板の向きを変えなくても端子の反対側からはんだ付けできる。

「線」として使うときも微妙にRがついているから、引きハンダなどの時に表面張力の海から程よく距離を取れるのでハンダの乗りをコントロールしやすい。

点として使うことは実はあまりなくて……温度が下がりやすいし、表面積が大きいせいか乾きやすい(≒酸化しやすい)気がします。

余分なハンダをすくい取るような作業は苦手ですね……あれはくぼみのあるBC/C型に勝てません。まぁ余分にハンダ載せなければいいし、吸い取り線使えばいいのですが。

まぁ、アレが良いコレが良いはあんまり気にしないで一通り使ってみるのがええと思います。

どうせ消耗品なんだしね。

こて先に限りませんが……道具というものは「これがベスト!」って思っていても結構気が変わるので「今はこれが好き」って話だと思ってます。私もずっとBC、表面実装入門当時はI型、そのあと2.4Dをしばらく使ってJを使ってます。次はなんでしょね。

というわけで、このコテ先が使いたいのでFX-972欲しいと思う今日このごろです。愛用しているFX-100には溝つきのコテ先がないし、なんかコテ先がどんどん製造中止になっていくんですよね……ハッコーさん、IHからは手を引きたいのかしら。

引っ越し2回でマイナンバーカード再発行する場合の手続き

引っ越しx2回でマイナンバーカードがいっぱいになったときの対応。大まかなことはWebにも書いてあるけど、Webでわからなかったことなどをまとめておきます。

  • 2回の引っ越しで記入欄がいっぱいになってしまうので、再交付が必要。
    • 通常の再交付は手数料取られるが、引っ越して2ヶ月以内なら無償。
  • 市役所に行って、住所変更にともなう再交付を申し込む。
    • 当然ですが、マイナンバーカードを持参すること。
    • 住所変更手続きのときに一緒に申し込むこともできるけど、通常の引っ越し手続きの他に窓口で20分ぐらいかかるので注意(私は用事があったので後日もう一度市役所に行って手続きしました)。
    • なお再交付を申し込んだのに受け取らずにいると強制的にマイナンバーカードが無効になるので注意
  • 後日予約手続きの書類が郵送されてくる(1-2ヶ月後)
    • それで再交付手続きを予約する。
    • あとはその日に行って発行のときと同じような手続き。小一時間かかるので注意。
革新系市長で市政がボロボロになることで有名な武蔵野市ですが、姉妹都市産の長野サーモンの丼が美味しいので、食堂でご飯食べながら発行を待ちましょうw

2023年12月12日火曜日

Spresenseのデジタル入出力の落とし穴


SpresenseのLTE拡張ボードなどのデジタル端子はよくあるMOSFETのレベル変換回路で入出力に対応しています。

まぁ簡単便利でよく使う回路ではあるんですが、反対側がちょっと浮いたりするとHIGHのまま固定されちゃったりして、あんまり安易に使うのはどうかなーと思う回路だったり。

「でも双方向なんだから仕方ないじゃん!」って言われるとまぁその通りなんですが……でもDS18B20とかつなげないですしね。

で、今回もDFRobot社の超音波距離センサーSEN0208では動いていたのにSEN0313では動かないという症状が出まして……オシロで見てもそれなりの波形だし、M5Stack Atom Liteにつなぐとちゃんと動作します。

ということで、手元にあるシュミットトリガーがインバーターしかなかったので(74AHC1G04)、2個使って反対の反対にしてつないだら動きました。

困ったもんだ……。

2023年12月5日火曜日

ロックの強さを調べる


「破損防止のために一定以上の力がかかったら外れるようになっているナイロン部品のかみ合わせが軽く外れすぎる。大量にある部品を検品するための治具を」

というご依頼をいただいて、作りました。

  • スイッチサイエンスの引っ張り用金具のついたロードセル
  • HX711基板
  • M5 Atom Matrix
という組み合わせ。写真は動作確認用のバラック。まぁ雑だこと。雑だけど、今流行りの「雑に作る」とは違います。

Atom MatrixとHX711基板の接続は4本だけ。
  • 3.3V - Vcc
  • GND - GND
  • 21 - SCK
  • 25 - DOUT
プログラムは
  1. HX711から読み込んだ値をグラムに変換する
  2. ふらつきを吸収するために移動平均取る
  3. LEDを赤で点滅させながらゼロ近くで安定するのを待つ
  4. 安定したら青で点滅
  5. 荷重が500gを超えたらLEDを青常時点灯に
  6. 最高値を更新していく。更新されないまま1秒が過ぎたら停止して、良品、不良品、中間品をLEDの色で表示
  7. 上記3にも戻る。
という感じです。

起動して青点滅になったらカギに商品をひっかけて力を加えていき、かみ合わせが外れてゼロに戻ると1秒後に最高値を元にしてLEDで結果を表示します。

マイコンって便利ですわね ^ ^

2023年12月1日金曜日

ラズパイ上のmotionのホワイトバランス設定

Pi zeroに純正カメラをつないで玄関動体監視カメラとして使っています。動きがあったらslackに通知が飛んでくるので補聴器していないときに来客があっても安心。

なのですが、色が辺。ホワイトバランスがおかしい。

motion.confでパラメーターいじっても変わらない変わらない変わらない……と思っていたのですが……改めてドキュメントを読むとこんな記述が。

そりゃー、いくらmotion.confいじっても変わらないわけですね……。

ということで、プロンプトで以下を実行すると設定が変わります。すぐにストリーム動画に反映されますし、pi zeroを再起動しても設定が残ってます。

v4l2-ctl -d /dev/video0 -c white_balance_auto_preset=0

ただ……どの値が適切なpresetなのか結局わかりません……玄関から外に向けているので晴れ、曇、LEDライト照明……と各種の明かりにそれぞれプリセットを切り替えないとダメっぽいですね。なので、結局defaultの1にして使っています。

色もアレですが、とりあえず画面が真っ暗なので

v4l2-ctl -d /dev/video0 -c brightness=55

にしたら、だいぶ明るくなりました(標準は50)。

2023年10月25日水曜日

M5Stack Basicのdeep sleep中消費電流



M5Stack Core/Core2のボトムを外して液晶その他を消してdeep sleepしたら消費電流どのぐらいまで落ちるか、ぐぐっても出てこない……5V端子に5V給電して

M5.Lcd.setBrightness(0);

esp_deep_sleep_start();

を実行したら約11mA、割りと多いですね。

3V3端子に3.3V給電だと約15mAです。

私という愚か者はMFAを失いAWSにログインできない地獄から如何にして復帰したか

  1.  カード不正利用されたのでカード番号が変わった
  2. AWSの料金が引き落としできないと言われた
  3. AWSコンソールにログインしようとしてMFAが求められた
  4. しかし引越し前の固定電話なのでできない!!
  5. 襲い来る請求(数ヶ月)
  6. サポートさんに問い合わせる→MFAを無効にしろと
    1. そのためのフォームに必要事項(氏名、AWSアカウント番号、メールアドレスなど)を記入して印刷
    2. 地元の公証人役場で外国語認証できるか確認して予約
    3. 公証人役場へ行って手続き、11,500円支払う
    4. 認証してもらったフォームをスキャナーで読み込む
    5. 写真の入った免許証などをスキャナーで読み込む
    6. その住所の記入された公共料金請求書などをスキャナーで読み込む
    7. 読み込んだものをPDFにまとめて、AWS担当者にメールする
    8. 受け取ったよ、少し待てとメールが来る
    9. 無効になったよ、とメールが来る
    10. ログインしてMFA設定

という大騒ぎ。まぁ普通固定電話の番号を登録しないよね……エラい昔のことなので、なんで固定電話番号にしたのか覚えてないです。

たぶんそのときばかだったんじゃないかな私が。

2023年10月18日水曜日

LauchpadとMSP430G2553の接続

やってみたら簡単でした。 

 LauchpadとGND, Vcc, TEST, !RST(47kでプルアップ)をつなぐだけ。



以下の図はTI社"MSP430 Hardware Tools User's Guide (Rev. AH)"からの引用です。


16bit 16MHzでそれほどパワーはないのですが、1Mhzあたり220uAという超低消費電力なので結構MSP430G2553はよく使うのですが、今までDIP20ピンを引っこ抜いてLaunchpadで書き込みしてました。JTAGめんどくせーなと思ってやってなかったんですが、調べてみたら4本繋げばいいとわかり、やったらできた、というオチです。

JTAGはおおげさなので……今後倉橋屋製品でMSP430使うときは上記4本の他にTx, Rxを出したコネクタ一発で書き込み & Serial Monitorできるようにしようと思います ^ ^

2023年4月19日水曜日

MJPG-Streamerのホワイトバランス設定

すみません、以下、NGです。コマンドラインからの実行だと意図した設定に変わるんですが、システムごと再起動して同じスクリプトを呼び出すとWB治ってません。


 調べても、ピシャリ!というリファレンスが見つからなかったので、とりあえず自分のメモとして残します。

まず起動したWebページのControlボタンからパネルが開き、そこのAuto White Balanceで調整するといい感じになります。うちの場合はGreyworldがベストでした。

ただ、再起動するために毎度設定するのもウザいので、自動設定しようとしたら少しハマりました。-wb greyworldなどと指定しても落ちます。あちこち読んでいたら

-awb : Set AWB mode (see raspistill notes)

という記述を見つけてraspistillのhelpを見たところ

AWB mode options :
off,auto,sun,cloud,shade,tungsten,fluorescent,incandescent,flash,horizon,greyworld

というリストが!これをMJPG-Streamerのパラメータにはintと書いてあるので、off = 0から数えて10番目。-wb 10と指定したところ、Greyworldと同じ色になりました。

ちなみに起動スクリプトはこんな感じです。id/passwordは開くときのBASIC認証につかわれます。

#!/bin/sh
PORT="8080" #ポート番号
ID="your id" #ID
PW="password" #パスワード
SIZE="480x640" #画面サイズ
FRAMERATE="5" #フレームレート
export LD_LIBRARY_PATH=/usr/local/lib
mjpg_streamer \
-i "input_uvc.so -f $FRAMERATE -rot 90 -wb 10 -r $SIZE -d /dev/video0 -y -n" \
-o "output_http.so -w /usr/local/share/mjpg-streamer/www -p $PORT -c $ID:$PW"

余談ですが、縦位置にするために-rot 90を指定したら画像が流れてしまいました。

解像度360x640にしていたためで、これを480x640にしたらちゃんと見られます。

よかったよかった。

2023年4月8日土曜日

インターフォンの改造、その2


前回は、市販のワイアレスインターフォンの改造でした。音の代わりに光で通知する。

ですが、来客の方から「わかりにくい」と不評です。そりゃ、玄関にインターフォンが2つ並んでいたら変ですよね……。

ということで、もともとついているインターフォンを改造することにしました。改造と言っても賃貸住宅なので、はんだ付けなどはできません。あくまでも既存の端子から信号を拝借するだけです。

インターフォンの仕様書をみると、玄関のボタン、火災報知器などの通知があると、まとめてONになる出力がありました。「無電圧接点」というやつで、工業用のセンサーなどでごく一般的な方式です。通知状態になるとONになります。

予備テストとして、テスターの抵抗レンジでつないでみると、OFFの時には数MΩ、ONになると数百Ωになります。テスターの抵抗レンジは電圧が低いのでトランジスタだと抵抗が大きめに表示されます。

というわけで、インターフォンの端子(2mmピッチで、JSTのPHが刺さりました)から線を引っ張り出して、M5Stack AtomのGPIOと出力、GNDと共通端子(GND)を接続します。

INPUT_PULLUPでdigitalReadしてみると、ちゃんとHIGH / LOWが返ってきます。玄関ボタンが押されるとしばらく室内で通知ランプがついているのですが、そのあいだずっとLOWになっているようです。

ということでソフトを組みます。今回はSlackへの通知とMQTTへの通知を使います。

M5 ATOMをWiFiと接続して予めMQTTにsubscribeしておき、GPIOがLOWになったところで、SlackにPOST / MQTTにpublishします。

LOWになってから0.3秒ほどでMQTTに通知され、1秒ぐらいでMacのSlackに通知が届き、その2-3秒あとにiPhoneに通知がきます。

これでiPhoneを持っていれば、トイレに入っていても大丈夫です(いやトイレから玄関まで遠いから無理)。

そして、もう1個M5 ATOM Matrixを用意してMQTTにsubscribeしておき、トピックを受信したところでLEDを点滅させるようにしました。iPhoneの通知はいまいち遅いのですが、MQTTはほんと瞬時に通知が来ます。

素晴らしい。

耳が悪いと来客ほんとうに苦手で、コロナで「置き配」が一般化するまでは荷物を受け取り損なうことも多々ありました。宅配ボックスが一般化して、だいたい問題はなくなったのですが、最近、食事の支度が面倒で宅配弁当を取り始めたもので、手渡しで受け取る必要が生じました。それで今回、こんなものを作った次第です。

電子工作が家庭の役に立つことは滅多にないのですが、役に立って嬉しいです ^ ^

2023年4月5日水曜日

インターフォンの改造

 私は聴覚障害者です。

不便なことはいろいろありますが……何が不便ってインターフォンが聞こえないんですよね。居間で補聴器をしていればきこえますが、仕事部屋に引っ込んでいるとまったく聞こえません。

最近のインターフォンはスマフォに通知が飛んだりするのですが、私の住んでいる安団地ではそんな気の利いたインターフォンはついてません。

というわけで、後付しました。光の点滅で知らせてくれれば把握できるからです。

最近Amazonなどで2000円ぐらいで売っている、電池のいらないインターフォンというやつです。ボタンの部分が発電機になっていて、その電力で電波を飛ばす方式ですね。昔、数万円しましたが、ずいぶん安くなったものです。

ワイヤレス チャイム 自動発電 電池不要

ただ、私が買ったやつは、音はでっかいのですが、光はごく弱く、よそ見をしているとわかりません。

ということで、改造しました。

まず分解調査

ケースを空けると、1枚の基板でAC100Vが直接基板にはいる方式です。危ないので、一応用心のために厚手のニトリル手袋をして作業します。

回路をたどっていくと、4.6V電源、3.3V電源、GND、あと着信すると点滅するLEDが見つかりました。点滅するLEDは、LEDそのものを取り外すと、普段4.6Vがかかって点灯しており、着信すると0 - 4.6Vの間で変化します。なので、これを取り出して外付けの大きいLEDを駆動することにします。

LED駆動回路

普段点灯していると困りますので、PNPの駆動回路を使って逆論理にします。トランジスタは手持ちの2SA1015です。

基板上のLEDから4.7Kの抵抗を通してベースにつなぎ、4.6V電源からエミッタにつなぎ、コレクタから27Ωの電流制限抵抗を通してパワーLEDのアノードへ、LEDのカソードはGNDとつなぎます。さらにトランジスタのベースとエミッタの間に10Kの抵抗を入れます。

電源装置を4.6Vにセットして、トランジスタのエミッタに+、LEDのカソードをーにつなぎます。そして、4.7Kの抵抗をGNDにつなぐとLEDが点灯し、4.6Vにつなぐと消灯します。

回路は狙い通り動いているようです。

インターフォンへの組み込み

まず写真で青く光っているLEDを取り外します。あとは、写真のように、4.6V、GND、LEDの駆動側(写真の回路だと右側)をつなぎます。なお、ケースの蓋に穴をあけておき、配線を通すのを忘れないように。

つないだあとは電源をいれて、意図したとおりに動作することを確認します。

引っ張ったりして切れたり思わぬところとつながるといけないので、はんだ付けした箇所などをホットボンドで覆っておきます。まぁ気休めですけどもね……。

あとは、子機と親機を取り付けます。

……取り付けるとお客さん来ないんですよね……。

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