2020年8月8日土曜日

いろいろ便利な「剣山」の作り方:Fusion360超入門

剣山を作ろうとしたわけではなく、エアキャップ(いわゆるプチプチなど、空気の入ったビニールのクッション材)を素早く脱気して処分するためにトゲの山を作った次第です。

でも、これが当初の目的のエアキャップ穿孔だけでなく、
  • ユニバーサル基板でレイアウト検討するときの作業台
  • ケーブルが逃げてウザい時の固定用

などにも便利に使えます。完成品はここからダウンロードできます(Fusion360)

■Fusion 360超入門■

  1. スケッチモードへ
  2. 作成→長方形→中心の四角形で適当なサイズの四角形を作ります。うちの3Dプリンタが奥行き60mmまでなので55mmの正方形にしました。
  3. 作成→円→中心と直径で指定した円でトゲの土台を描きます。とりあえず4mmにしました。
  4. スケッチモードを終了します。


底板を作ります。
  1. 作成→押し出し
  2. 基準面の下方向へ2mm押し出します(-2と入力)
  3. スケッチの全体を選ぶ。円の部分もちゃんと選びます。
  4. 操作が「新規」になっていることを確認してOK

確定するとFusionの仕様でスケッチが勝手に見えなくなってしまうので「スケッチ1」の左にある目玉アイコンをクリックして見えるようにします。




押し出しでトゲを作ります。
  1. 作成→押し出し、スケッチ上の円を選びます。
  2. 高さを30mmにして、テーパー角度を-5度にしてみます。


テーパーが強すぎて30mmの手前で線になってしまいました。ドラッグして高さを調整するかテーパー角度を細かく刻で丁度いい角度を求めても良いのですが、MacやPCにも付属している関数電卓で「円の半径 / 高さのアークタンジェント」を求めます。この場合直径4mmで高さ30mmですから、2/30 atan で 3.814074834290354と出ましたから、これの頭にマイナスを付けてFusionにコピペすればピッタリ一致します。操作が「結合」になっていることを確認してOKすれば高さ30mmのトゲができます。

三角関数は生活の役に立つなぁ ^ ^

なお、尖りすぎていても良いことはないので(人生訓ではなく3Dプリンタから出力したときにちぎれたり完成後に凶器と化します。血ぃでます)、この状態で高さ25mmにすれば、いい感じで先が潰れます。でも尖ったまま人生を送るのも若さだと思います。


ここまで来ると邪魔なのでスケッチを消します。スケッチ1の横にある目玉をクリックすれば見えなくなります。

簡単な作業から先にします。

底板の角が尖っていると割れやすいのでフィレットで丸くします。
  1. 修正のフィレットを選ぶ
  2. 底板の四隅の縦線を選択します。適当にボディを回転させながら見やすい位置で選びましょう。慣れればそのまま選べますが、間違えると面倒ですし基本に忠実が一番っす。
  3. 丸さは好みですが、3ミリにしました。
  4. OKをクリックします。


定番の底、ビルドプレートに密着する部分の周囲に面取りをします。ビルドプレートに密着する箇所は硬化時間=紫外線照射時間が長くて太りやすいので、その分を削る意味と、ビルドプレートから剥がすときに刃が入りやすくるとためです。
  1. 下から見上げる角度にする
  2. 修正→面取りを選ぶ
  3. 底面の周囲線を選びます。さっきフィレットでつないだので1回クリックするだけで済みます。
  4. 0.5mmと入力します。照射時間長いのは0.3mmほどなので、それ+ちょっぴり。
  5. OKをクリックします。

トゲの根本にフィレットを入れて補強します。
  1. また見下ろす位置に動かします。
  2. 修正→フィレットを選びます。
  3. トゲの根本の輪っかを選びます。
  4. 2mmと入力しOK
ちょっとキモい。トゲを増やします。
  1. 作成→矩形状パターンを選びます。
  2. トゲと根本のフィレット部分を選びます。
  3. ダイアログの「方向」をクリックし、画面左の方にある「原点」をONにして赤か青、つまり基準面上にある軸をクリックします。ここでは赤をクリックします。
  4. ダイアログの「方向のタイプ」を2つとも「対象」にします。
  5. 「距離」に23と入力してみます。フィレットがはみ出さずギリギリ端に来ているのでこれでおk、もう一つの距離にも23と入力します。
  6. 「数量」でトゲを増やします。奇数でないと左右対称になりません。もうここはお好みで。7にしました。これも2つの入力欄に入れます。
  7. OKをクリックします。

ドーン。


あとは「ボディ1」を右クリックしてSTL化し、ChiTuBoxなどに読み込ませてスライスし、3Dプリンタで出力する、だけです。

SLAプリンタ入門については、こちらのノートをご覧いただけると幸いです。無料で最後まで読めます。

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