附属基板をちゃんと動かすのは面倒くさいからBeMicroで勉強するつもり |
さくっと動かして実験するにはBeMicro MAX10というボードがコストパフォーマンス的(Chip1stopで4000円)にも規模的(FPGA上にマイコンチップを合成してまだ余る)にも使い勝手(USBつなげばプログラム可能)もよさ気ですが、まずは「Odyssey MAX10 FPGA and BLE Sensor Kit」というやつを買ってみました。
これは、FPGA MAX10と各種センサーの乗っかったBLEマイコンがセットになっているもので、iPhone/Androidの専用アプリからプリセットされた数種類の回路?を選んでFPGAをプログラミングし、動作させることができる、というものです。回路?は、もちろん自分で設計製作してダウンロード?したものも動かすことができます。キットにプリセットされた回路?や自分でプログラムする回路?はpersonalityと呼ばれています。
※「?」が多くてすみません。
まだFPGA習い始めたばかりなので、用語に馴染めていないのです。
センサーとしては、マイク、温度、湿度、照度、加速度、DACがついていて、他にLED8個とスイッチ2個を使うことができます。
■使ってみる■
届いたのはプラスチックのケース。開けてみると思っていたより小さいです。mbed LPC1768と同じぐらい、といえば電子工作方面の方には通じるでしょうか。Arduino Nanoより少し長いです。
クッションに2つのブツが。左のキーホルダー状プラスチックケースに入っているのはBLEマイコン用の電池ホルダーです(袋にワッシャが同梱されていますので開封時に無くさないようにご注意を)。右はFPGA+BLE基板が2階建てになっています。電池ホルダー基板+BLEマイコンだけで使う場合には、この2階建てをバラす必要がありますが、ピンセットで返しの部分をつまむと比較的簡単に外れます。ピンセットの先で基板を傷つけないようにご注意を。
準備としては
- https://odyssey.m-pression.com/でユーザ登録
- iPhone/Androidアプリをダウンロードし、上で登録したアカウントでログイン
- マイクロUSBケーブル
あたりが必要です。
さっそくOdysseyにマイクロUSBを接続し、iPhoneアプリを立ち上げると、BLEのペアリング画面になります。すぐに見つかると思いますので、選択します。
するとPersonality Listが出ます。
まず「ADC and Audio Monitor」をタップします。
この時、OdysseyのUSBコネクタ近くの緑LEDが点灯しています。これは選択したPersonalityをFPGAにプログラミングしていることを示すもので、これが終わるまでiPhone画面を操作しても反応しません。LEDが消えた時点でスマフォで「ADC on」をタップし、Odyssey近くで音を出すとUSBの反対側にある緑LEDラインが音の大きさに比例した長さで点灯します。
同様に、温度&湿度、加速度、照度…などいろいろありますので試してみましょう。
なお、iPhone上の画面はWeb上でカスタマイズ可能です。配置や項目などを入れ替えることで、センサーなどに合わせたアプリとして構成することができます。例えばボタンを配置し、I2Cへのコマンド(アドレス、レジスタ番号、書き込み値、データ長など)を指定すれば、スマフォ上のボタンをタップ→BLE経由でOdysseyへ→MAX10のI2Cラインに信号を出力→結果を逆ルートでスマフォへ、という動作をします。
必ずしもすべてのI2Cデバイスに対応できるわけではないですが、よっぽどへそ曲がりなデバイス出ないかぎりは対応できそうな感じです(まぁI2Cは大抵ヘソ曲がってますけどね)。
必ずしもすべてのI2Cデバイスに対応できるわけではないですが、よっぽどへそ曲がりなデバイス出ないかぎりは対応できそうな感じです(まぁI2Cは大抵ヘソ曲がってますけどね)。
■感想■
FPGA初体験なのですが、いやー、TTL ICにラッピングで配線して間違えたりショートしたりして苦労してたのがウソみたいに回路できちゃいますね。魔法みたいです。もちろん今までの回路図のかわりにVHDLやVerilog HDLなどとの戦いが待っているわけですが(回路図を書いていくこともできます)。
さて、明日はチュートリアルに従ってVHDLかVerilog HDLをコンパイルし、組み上がった回路をOdysseyにダウンロードして実行してみたいと思います。
当面の目標は、もちろんデジタル時計です(笑)。
■参考書など■
■参考書など■
- トランジスタ技術 2015年 11月号
特集「FPGAキットで体験!チップ内電子工作」
FPGA電子工作として、いろいろな事例が具体的に紹介されていて勉強になります。 - FPGAマガジン No.13
特集「入門もホビーもピッタリ! ワンチップFPGA=MAX10」
MAX10の概要を把握したりカタログ的な意味では役に立ちましたが、表面をさらっとなでた感じの記事が多いのでちょっと不満。 - (1)MAX10(2)ライタ(3)DVD付き! FPGA電子工作スーパーキット
記事は入門書として素晴らしいと思います。なおCQ出版お馴染みのマルツで部品を買い足さないと動かない基板が同梱されていますが、買い足す部品を合計するとあんまり安くないのでBeMicro MAX10を買った方が手っ取り早いと思います。ライタも悟空 ALTERA USB Blaster互換JTagケーブルが1200円ですしね。 - HDLによる高性能ディジタル回路設計
今の私には少し歯ごたえがありすぎるのですが、従来の回路設計の延長ではないFPGAとしての回路設計はどうあるべきかという観点から記述されているので、ソフト屋の私にはむしろ理解しやすいです。
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