1号機も実は動いていた! |
でも、とりあえず特性を調べてみたいんじゃよ。ということで、何とか配線してみました。ちょっとしたはんだ付けの腕試し、のつもりだったのですが……でも一打逆転の、ドラマです(プロジェクトXを見たので少し後遺症が……)。
■1回目:失敗(?)■
まず最初、両面テープに貼り付けてその上で作業しようとしました。そしたら、熱伝導率があまりにも良くてハンダゴテをあてた瞬間に粘着剤が溶けてしまって作業にならず。逆作用ピンセットはバネが強すぎるので放熱クリップで挟んで作業しました。
この直後にピーン、と飛んでいってしまって諦めたのですが、ベッドのうえに着陸しているのを発見! 再作業して何とか3本配線できました。さっき3本目をつけようとして飛ばしてしまったので、失敗を繰り返さないよう予め2本をピンヘッダのうえにはんだ付けし、残り1本は先にピンヘッダの上にはんだ付けしておいて、そこからチップの上に曲げていき、ピンセットでおさえながらはんだ付けする、という方法を取りました。
ひん曲がりまくってますけども、チップになるべく負荷をかけまいと回り道していたらこんな形に……。強く引っ張ると電極が剥がれちゃうんですよね。
しかし。
デバイステスターで調べるとVgs65Vというとんでもない値が出てしまいます。失敗と判断しました(伏線)。
■2回目:失敗■
Twitterで「適当な0.4mmピッチの変換基板を使ったらいいのでは」とアドバイスをいただき、aitendoと秋月にQFPなどの変換基板を注文。先にaitendoから届いたので、さっそく作業します。
変換基板のパターンをカットするためには写真の超硬スクレーパーを使用しました。先端が三角錐になっていて、頂点で切り込みを入れて辺で削り取る、という使い方ができます。これを使うようになってからパターンカットで苦労することはなくなりました。おすすめです!
最初に左のカットをしたのですが、接着剤が柔らかくて加熱する前から曲がってしまったので捨てます。まぁ0.2x0.2mmぐらいしか面積がないので厳しい使い方だとは思いますが。
ペーストをのっけて、なるべくピン間に残らないように工業用綿棒のとんがったやつで掃除をします。これもとんがったところが意外と鋭くて細かい拭き取りができますし、円錐の直線部分は基板に密着して拭き取りが捗ります。通常の丸い綿棒だと点接触ですが、これは線接触なので吸い残しが出にくいのです。
何よりさすがは工業用綿棒、糸くずがほとんど出ません!綿棒なのに!!
この状態でリフロー路に入れて220度プロファイルで調理しました。うえは掃除後のやつですが、いい感じに止まっているじゃあないですか!(伏線としてのはんだボール残)
残りのソース端子も配線します。考えてみりゃ3番ピンがSなので別に配線しなくても良かったんですよね(伏線)。
■3回目:成功!!■
3度目の正直は秋月のQFN基板、ハンダメッキ済です。GaNチップにはんだボールが乗っているので、ハンダクリームの載せない作戦です。
手を加える前の基板。結構ハンダ厚い。
削りました。今度はソースとゲートが短絡しないようにソース部分をまるごと削ってしまう作戦です。
サンハヤトの普通のフラックスを塗ります。黄色いのよね。
少し乾かしてからチップを載せました。松脂でベタベタの液に少し張り付いているだけなので、慎重にリフロー炉に入れます。が、うちのリフロー炉のドア、最後にガツン!ってイキオイがついてしまるんですよね……心配です(伏線)。
リフロー後です。ちょっとズレました。ソース電極がゲート電極側に寄ってしまったので短絡していないか心配です(伏線)。やる時には、カプトンテープなどでずれないようにしといた方が良いと思います。誰もやらないと思うけど。
結果。デバイステスターだと、1回めと同じ変な値が出てきます。だからVgs=65Vってなんすかああ! ……あれ、1回めと同じ不具合なんじゃなくて、1回めもこれも成功なんじゃね? GaNの特性が異次元過ぎて、デバイステスターが正常に判断できてないんじゃね??
ということで、LED駆動回路を組み立ててみました。
動きました(以外な結末)。
1回めのやつも動きました(冒頭の写真)。ゲート電圧をかけると点灯、GNDに落とすと消えます。バンザーイ!
ということで、微細なはんだ付けは楽しいな、ということでお送り致しました。
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