ESP NOWは生パケットをやりとりするモード。DHCPどころかチャンネル自動選択もないので基本的にはチャンネル指定して送りっぱなし。つまり、余計な処理がない分オーバーヘッドも消費電力が少ないということです。
いやー、知りませんでした。何か別のことを調べていたらこの記事がヒットして、そんなことがあったのかー、となった次第。ちゃんとリリースノートを読まないといかんですね。
■ビルドする■
ただし、esp-nowは普通のarduino sdkには含まれていないので、ビルド通りません。設定を変える必要があります。Arduino IDE : 1.6.5
Board Manager : esp8266 2.1.0
一度Arduino IDEを終了し、
~/Library/Arduino15/packages/esp8266/hardware/esp8266/2.1.0/platform.txt
のcompiler.c.elf.libs=-lm -lgcc -lhal -lphy -lpp -lnet80211 -llwip -lwpa -lcrypto -lmain -lwps -laxtls -lsmartconfig -lmesh -lwpa2という行に -lespnowを追加します。
…って書くと一瞬なんですけどね、ここまでたどり着くのに2日かかりました。makeEspArduinoを試したり、PlatformIOをインストールしたり。まぁその過程でSublime TextからESPをビルドする方法が見つかったりしたので、まったくムダになったというわけではありませんが(空元気
■試す■
まず上記ページに掲載されているソースを試してみます。いやー、シンプルで美しい。なお蛇足ですがESP-WROOM-02が2枚必要です。スレーブは受信側、常時電源入れっぱなしにしておいてデータが届くのを待つイメージ。コントローラは送信側です。このサンプルでは2.5秒ごとにdeep sleepから復帰して適当な文字データを送っています。Deep Sleepを使うので、RESETとIO16を接続する必要があります
なお、実際に送受信する前に、2枚のESPそれぞれのMACアドレスが必要です。今回のアプリを起動すると自分のStation interfaceとSoft AP interfaceのMACアドレスがシリアルに出力されますので、
Slave : 相手側(Controller)STATION_IFのMACアドレス
Controller:相手側(Slave)SOFTAP_IFのMACアドレス
これをそれぞれのソースの最初の方にあるuint8_t macにセットします。相手側のアドレスを設定して登録するというのがミソ、まぁMACアドレスなんて変更できちゃうんですが、一応世界の一つだけのアドレスということになっているので、これで相手をフィルタリングするわけです。そうでないとご近所のWiFiがたまたま同じチャンネルに送信している時のデータをすべて受けてしまうので使いにくくて死にます。
実行結果はこんな感じ。画面下がController、2.5秒ごとにdeep sleepから復帰してデータを送信してます。画面上はSlaveでIO13のLEDは1秒ごとにLチカ、Controllerからデータが送られるたびにシリアルのLEDが点滅しているのがご覧いただけるかと思います。
データを送信する側は起きてすぐ寝るという感じで、通常TCP/IPなどで送信する場合に接続するだけで2-5秒かかってしまうのと比べるとかなりの消費電力削減が期待できます。
今回はこれで力尽きました(結果としてはよそのWebに紹介されてたプログラムを走らせて終わりなんだけどさ、ビルド通すまでが大変でした)。次回はこれでちゃんとセンサーのデータを送ってみます。
■追記■
1度に送れるデータは200バイトまでです。…センサーからのデータをまとめて送ろうとしてハマりました。送っても送っても届かなくて、散々調べたらこれが原因でした。ちゃんとエラーステータスを見ましょうね、というお話ですね。とほほ。
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