2019年9月6日金曜日

パススルーのモバイルバッテリー

フィリップスからパススルーのモバイルバッテリーが出ていると聞いて、買ってみました。パススルーとは充電しながら電力を取り出せるタイプです。IoT用途で太陽電池から充電しながらUPSっぽく使えたらいいなと思いまして。
フィリップス PHILIPS モバイルバッテリー 10000mAh 大容量 軽量 薄型 急速充電 Type-C 残量表示 PSEマーク認証取得 スマホ タブレット iPhone GALAXY Xperia DLP6712N (ブラック)

なお、上のリンクからAmazonのページに飛ぶと解説が書いてあるんですが…日本語が少し怪しいし、フィリップスのWebで型番検索しても出てきません。Amazonでの扱い開始から1年以上経過していて、ニセモノならフィリップスが黙ってないような気もしますが…いずれにしても、購入するか否かはご自身のリスクでご判断ください。


で、届いたのですが…IoTにはちょっと…すごく…大きいですね…。

あとバッテリへの充電はUSB-Cですが、付属しているのはmicro USBです。充電用ケーブルは別途用意する必要があります。何も考えないでブラックを買ってしまいましたが、屋外設置で熱のことを考えると白のほうが良かったかな。

■微小電流デバイスにはNG■

多くのモバイルバッテリと異なりボタンを押さなくても電力供給が開始されるのですが、Arduino nanoぐらいの微弱?電流だと1分ほどで切れてしまいます。ESP32なら切れません。

■パススルー性能は?■

充電開始時には問題なさそうですが、充電ケーブルを抜いた瞬間30mSecほど電流供給がoffになります。ESP32 DevKitCだとパワーLEDが一瞬消えますが、リセットかからず動作を続けます。大きめのケミコンかスーパーキャパシタをつけておけば回避できそうです。

■結論■

ESP32やRaspberry Piを太陽電池で充電しながら使う、という用途にはいけそうな気がします。ありもので太陽電池からの充電回路を作って試してみます。しばらく動かしたらまたご報告します。

2019年8月8日木曜日

Eagleでの作業を快適に:「ライブラリのある部品だけを買う」

Eagleで部品ライブラリ探し回って、見つかったと思ったら素人が作った雑なやつしかなく(お前が言うな)、結局自分で最初から作った方が速かった、というパターンで人は人生の何パーセントを失っているのだろうか。

なので標準品にもAdafruitにもなければ諦めて、似たような部品のfootprintとEagle Libraryのパッケージ生成ツールで作る、というのがここしばらくの作業フローでした。

が、ちょっと発想を変えたらだいぶ効率がよくなりました。

それは当たり前といえば当たり前なのですが、「ライブラリがある部品を買う」だけです。それがパッとわからないから苦労してたんですが……Mouser.jpでは部品検索一覧画面にそのパーツのライブラリがあるかどうかを表示しています。

スペックで絞りこんで、あとは3Dアイコン探し

アイコンをクリックしてモデルファイルをダウンロードし、ツールを起動してEagle形式に変換すればOK……なのですが、私はMacなので仮想マシンの上でWindowsを起動し、なんかよくわからないUIのアプリを起動するのはかったるい。

ここは https://componentsearchengine.com/ を使いましょう(無料のアカウント登録が必要)。Mouserで「モデルがある」と表示された部品はcomponent search engineにも登録されていて型番で検索すると、以下のようにヒットします。


「3D」をクリックすると別ページでFOR MEMBERSのダウンロードリンクができます。ダウンロードして解凍するとEagle Libraryがばっちり。


このファイルをEagleのLibrary Managerで読み込むだけでOKです。

Open Library Managerを選び

In Useタブを選び、Browseボタンをクリック

ダウンロードしたファイルを選択

めでたくAdd Partsなどで使えるようになります。

ここに登録されているライブラリはEagle標準と比べるとちょっと癖があってFootprintで >NAME と >VALUE が部品そのものの中心と同じ座標だったり、Symbolのピンの名称や並びがメーカー仕様書と違っていることがあります(もちろん、アサインは間違っていない)。powerとsupply指定が間違っているのはよくありますけどね……。ときどき部品の中心ではなく1ピンが中心になってることも多いのは最初違和感しかなかったですが、慣れたらそれも悪くないと思うようになりました。

いずれにせよ、人の作ったライブラリは使う前に確認するのが鉄則ですから、ピンアサインなどを確認するついでにこういう癖みたいなものを直してしまうと、使いやすくなります。

Mouserでライブラリと在庫のある部品を探してComponent Search Engineでダウンロード、確認・修正してから利用……というパターンになってから、基板の設計時間がだいたい想定通りに終わるようになりました。MouserではプロジェクトごとにBOMも登録できるので、あとで調達で苦労することもありません。

どぞお試しください。

なお、利用前にライブラリのライセンスについてはしっかり確認してください。

2019年8月1日木曜日

750円の中華GPSから時刻を拾う(M5Stack)

AliExpressでやっっすいGPSレシーバーを見つけたので試してみました。

本体と5ピンのコネクタがついてます。忘備録として書いておくと、写真の状態で赤から順に+3.3V, GND, Tx, Rx, PPSです。


配線細いので、ピンを圧着します。前の写真から20分ぐらいかかっているけど、そのうち15分はスミチューブを探していました。片付けよう……部屋を……。



で、マイコンと接続。軒下から持ち出せないと不便なので、ディスプレイ付きM5 Stackを使います。GND, 3V3, Txを16, Rxを17に接続します。Hardware Serial 2を使うのでGPIO16はRx, GPIO17はTxになり、相互に通信できるわけです。レシーバーとの通信速度は9600bpsにセットします。

あとはただ受信して $GPRMC が含まれる行を切り取ってM5 StackのLCDに表示するだけ……と思ったら何もでません。

このレシーバー、標準状態ではGNSSなので、$GPRMCではなく$GNRMCにしないといけません。で、めでたくM5の画面上には時刻(UTCなので9時間ずれます)などが表示されるはず……と思いきや、でません。室内だと全然衛星を補足してくれません。まぁ当然ですけども。



で、一度ベランダに出て、衛星を補足したあとは部屋の中でも検知できます。画面上135438=22時54分38秒と出ているのがGNSSから取得した時刻です。

で、衛星情報はモジュール内でバックアップされているはずなので、Vcc - GND間に1Fのキャパシタを入れてみたところ、Vccを抜いて10分間後に再度電源を供給しても時刻の取得が可能でした。一次リチウムバッテリなら小さいのでも数日は楽勝ですね。


ソースはこんな感じ。


小ネタ:UVレジンの利用法

シリンジに少量のUVレジンを入れておくと、ちょっと接着したい時、ちょっと充填したい時にさっと使えて便利です。

しまう時にはシリンジに空気を吸ってからアルミ箔で包み、写真のようにニードル側を少し上にむけておくと温度差で勝手にレジンが滲み出る事故が減ります。



シリンジはプラスチック製の場合はテルモのツベルクリン用が安くて(10本で300円ぐらい)バンバン使い捨てにできて良いのですが、ガラス製は動きが滑らかで使いやすいです。1本400円ぐらい。


なおツベルクリン用は例えばアクリル用接着剤なんかだと1-2時間で溶けちゃいますが、UVレジンは今のところ平気です……ただ、実験してから試してくださいね。



あと、レジンは毒性があります。扱う時にはニトリル手袋などを使用しましょう。ニトリル手袋、モノタロウが安くていいですよ。

2019年7月30日火曜日

わしらはハンダクリームをどれだけ使うのか・1



1608の部品40個とSOT23が1という小規模な基板で試してみました。部品数は少ないjのですが、面積はわりと大きめです(127 x 75mm)。スカスカとも言います。

スキージングの前にプリント基板と容器ごとハンダクリームの重量を測り、スキージング後の重量と比較します。

結果。使用したハンダクリームの量は1.1g、基板に乗った量は0.1g以下、うちのキッチンスケールでは測れませんでした。

ハンダクリームはステンシルにもスキージーにもへばりつくのでまぁ3-4gは使っているんじゃないか?と思っていましたので、意外です。

500g入りを買ってしまったのはかなり無謀ですね……。

2019年7月27日土曜日

ステンシルプリンタをサクサク使う

ステンシルプリンタを使うと、ハンダクリームが大変きれいに乗ります。もうこれなしでは生きていけないレベル(メイカーとして)。


上の写真は倉橋屋の生産設備でスキージング→ピックアンドプレース→リフローした0.5mmピッチQFPです。かなり良い感じにできていると思うのですが、いかがでしょう。

ただ、ステンシルプリンタは最初の位置決めが面倒です。特徴的な要素のない基板とステンシルを合わせようとして最大25分かかったことがあるレベル。ですが、ようやく5分程度で位置を合わせられるようになりました。

■ステンシル プリンタの使い方■

まず、フレーム付きステンシルをプリンタにセットします。この段階で親指で押さえているところがツライチになっていて、その左側にも隙間ができていなことを確かめます。



プリンタのY軸ステージ調整ネジでプリンタ本体とフレームの手前もツライチになるようにします。写真は左側ですが右側も。



左端はフレームとツライチになるようにマスキングテープを貼ってX軸の基準とします。



基板上の左下の部品を基準にして、フレームの左端と部品の距離をディバイダにセットします。斜線誤差は気にしない(ステージの段差とフレームの段差がほぼ同じ高さなので)。


フレームをあげて、ステージと基板上のパターンの位置をディバイダで合わせます。さっきX軸基準として貼ったマスキングテープと基板の左下の部品の距離です。


その時の基板の左端に合わせてマスキングテープを貼ります。



今度はY軸方向のフレーム端と部品の距離をディバイダにセット


またフレームを持ち上げて、ステージと基板上の部品位置をディバイダに合わせます。左端はさっき貼ったマスキングテープと合わせます。


この状態でフレームを下げるとこんな感じ。あとちょっとぉお!


あとはY方向2つとX方向1つのステージ調整ネジを使って、ぴったり合わせます。真上からみて合わせること、これとても大事。真上から写真撮れない斜めから撮ってますが、黄色いレジストがちらほら見えてますよね。真上からだと見えないんだぜ、これで。


基板の下はこんな感じです。真鍮棒は基板下面と同じ高さ、アルミのL字金具はLの立ち上がったところの平面が基板下面、ポチッと出っ張ったところが基板の2/3ぐらいの厚さになるように調整します。この出っ張りの高さはネジで調節可能で、出っ張りそのものもネジの太さに合わせて数種類付属しています。水平方向のガタはそれぞれのL字を引っ張る方向で押さえながらネジ締めます。



なお、JLCPCBでステンシルも同時に発注する時、with frameにするとやけにデカいやつがデフォルトになってしまうのですが、400x300mmがフレーム付きの最小サイズです。ご参考まで。

2019年7月22日月曜日

CP2102N、ESP32書き込み基板

なんか書き込み基板ばっかり作っているような気がする今日この頃。



とあるESP32製品の書き込み用基板を作りました。

  • CP2102N
  • micro USB
  • TX/RXのLED
  • 入力側VUSB, D+, D-に保護回路(バリスタ)
  • 自動ESP書き込みモード(トランジスタ2個使うアレ)

って感じです。もう枯れたICなので、さくさくと設計してJLCPCBに発注。とある会社のコーポレイトカラーにあわせて黄色にしたのですが、なんかオレンジっぽい黄色になってしまいました。2x2枚パネライズしてもらってステンシルも頼んで約5,000円です。

すっかすかですが、ネジがでかいからしょうがない(言い訳)。

出来上がった基板、ご自宅生産工場のステンシルプリンターでハンダクリームを塗布。今回から共晶ハンダクリームをXG50から千住金属さんのに変えました。今のところ違いよくわからないですが、XG50よりもねっとりした感じで実体顕微鏡で見ると粒子が細かく均一……な様な気がします。



QFN28なのでピックアンドプレースでちょっと苦労しましたが、横からピンが見えるのでヘッドルーペとピンセットで位置を微調整。試作なので1個だけわざとピン幅の1/3ほどずらして置いてみましたが、ちゃんとアライメントされていました。ピン幅1/3って0.1mmなのですが、それでも物凄くズレているように感じてドキドキです。2.54mmのDIPで「手が震えるわー」って言ってたの3-4年ぐらい前……人間って年を取っても成長するもんです(しみじみ)。

出来上がってテストしたらLEDが点灯しません。確認してもダイオードの向きなど間違っていません。ググったら、Silicon Labsのツール「Xpress Configurator」で設定する必要があるとのこと。以下うろ覚えですが、こんな感じ
  1. Silabにアクセスしてアカウントを登録
  2. Simplicity Studioをダウンロード。Win, Mac, Lunux版があります。
  3. インストールしたら起動。アカウントを入力します。
  4. USBコネクタをつなぐと、つながってるデバイスが現れます。
  5. 選択しておいてから、new projectでCP2102Nなんちゃらを選び、ドライバなどをインストール
  6. documentペインを下にスクロールすると下の画面が出てきますので、Alternate FunctionをTx Toggle, Rx Toggleに変更します。
  7. Program to Deviceボタンをクリックして、書き込み完了→ちょっと待って→ヴェリファイ完了、が出てくれば書き換え完了です。
  8. あとは、micro USBをつなぎかえて、ちょっと待つと次のCP2102Nが認識されるので、そしたらProgram to Deviceを押します。
  9. なお書き込んだことは一度リセットしないと反映されません。確認をかねて一度USBを引っこ抜いてArduino IDEなどから書き込みを実行し、Tx/RxのLEDが点灯することを確認しましょう。
マニュアルというか使い方ビデオが整備されてるんですが長くて我慢できず、適当にいじっていたら動いた、というやつなので、あくまでも目安にしてください。

ということで、無事完成しました。よかったよかった。




こういう簡単な基板設計・製造もやってます。

お仕事の相談は、CrowdWorksLinkedInまでお願いします。

2019年7月18日木曜日

3Dプリントのナイロンとアクリル板の接着

ナイロンはなかなか接着が難しいです。3Dプリントのナイロンは表面がザラザラしていて少し接着しやすそうに見えるのですが……

  • セメダインスーパーX - 強度が出ない
  • アロンアルファ各種 - 接合部が汚い


という結果となりました。ので、久しぶりに紫外線ランプやらUVレジンを引っ張り出して、接着剤として使ってみました。



がっつりきれいにくっつきました。写真はナイロン板にUVレジンを塗ってからアクリル板に載せたので盛大にはみ出していますが、アクリル接着剤と同様にシリンジにいれて毛細管現象で染み込ませるようにすればこんなにはみ出しません。強度ははみ出した方が高いと思いますけども。

結論として現状ではUVレジンが一番良さげです。無気泡できれいです。厳密な計測ではないですが体重計に押し当てて14kgぐらい力をかけてみましたが大丈夫でした(それ以上は指が痛くて無理)。2mぐらいの高さから落としても大丈夫なので耐衝撃性もそれなりにあると思います。

下の写真、左側がアロンアルファを剥がした跡です。接着15分後に2kgぐらいの力で剥がれましたが、接着後もっと時間をおけばもっと強くなると思います。ただ、白くなってしまうので透明アクリル+黒ナイロンの組み合わせには無理ですね。


2019年7月17日水曜日

Elecrowの3Dプリントサービス



手順:

  1. メールでSTLを送る。今約5ccの三角の台座を黒ナイロン6個注文。
  2. 先方から見積もりExcelが帰ってくる。送料込み60ドル
  3. Elecrowの3Dプリント注文ページで1ドルx60個を購入してPayPalで支払い。

支払ったのが7月9日の夕方で、7月17日の夕方OCS/ANAで到着しました。

拡大してみると斜面にかすかに積層痕が見えますが、全体的に「こういう仕上げです!」と言ってしまえば通る感じですw

よかったよかった。

2019年7月16日火曜日

実体顕微鏡チューニング

先日買った実体顕微鏡、大変重宝しております。もうこれなしでは生きていけない。

のですが、ちょっと倍率が高すぎてワーキングディスタンスも中途半端です。現状接眼レンズは10X、対物は1.0xのフィルターがついているのですが、その状態だとLEDフードから80.7mm程度でちょっと狭い。2.0Xだともっと狭いので論外、もう一つ付属していた0.5Xだと160mmぐらいで椅子を高く高くしないと目の高さが合わないし、机が遠い。安かったので5Xの対物レンズも買ってみたのですが、視野が狭くて狭くて狭くて、お蔵入りです。

ってことで、0.75Xの対物レンズを注文しました。送料込み2001円、AliExpressで16日で届きました。さっそく組み込んでみたところ、W/Dは108.5mmぐらいになり、視野も良い感じです。

この顕微鏡、対物レンズのネジ山がきれいに切れていなくて正しくネジを噛ませるのに苦労します。無造作に回したら間違いなくネジ山が潰れます。国産品だと当てたまま静かに逆回転するとハマるポイントが見つかるんですが、余計な山がいくつもあってその手も使えません。

なので鏡胴ごと外して逆さまにして上から対物レンズを少し強めに押しながら逆回転するとネジの開始位置が少し判断しやすいです。不覚にも慣れてしまって5分くらいで交換できるようになりました。そんなBad Know-howはソフト開発だけで十分お腹いっぱいなのに……。

先日もラズパイのケースでM3のネジがはまらなくて苦労しましたし……中国製品のネジの雑さはホントなんとかして欲しいです。

さて、この顕微鏡、残る問題はカメラのフォーカスです。サイマルフォーカス=視野とカメラが同時にピント合うってことだと思っていたんですが、そうではなかったようで……接眼レンズを覗きながら動画を撮影することができないでいます。届いた荷物のなかにまだ使っていない「筒」があるので、その辺を組み合わせればなんとかなるんかなーと思っていますw

なお、以下、地味ですが重要なチューニング。アームが黒くて見えにくいんですが、先日見事に頭をぶつけてですね。1ヶ月たってもコブが治りません。ってことで、衝突防止のために黄色いマスキングテープを貼りました。ヒヤリハット大事です。